一心寺(大阪市天王寺区)の納骨とお寺の永代供養について

一心寺(大阪市天王寺区)の納骨とお寺の永代供養について
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大阪市天王寺区にある一心寺(いっしんじ)は、お骨仏のお寺として人気です。大阪や関西だけでなく全国からの参拝者が絶えない有名寺院です。一心寺は分骨や全骨の遺骨を納める納骨先としても人気です。

しかし、令和3年より遺骨の受け入れ制限をしているので、現在は、誰でも申し込めるわけではありません。

このページは、一心寺への納骨や永代供養をお考えの方に役立つ情報をお伝えします。
納骨費用や、納骨時に必要なものや服装、境内の納骨受付場所についてなど、詳しく説明していきます。

一心寺の概要

「天王寺の一心寺」という名前は聞いたことはあるけれど、どんなお寺なのかあまり理解してない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただなんとなく、納骨堂やお墓があるお寺なのかな、というイメージが強いですよね。

一心寺は、大阪市天王寺区逢阪にある浄土宗のお寺です。山号は坂松山です。他の寺院にはない一心寺の見どころ・特徴と言えば、お骨仏(こつぼとけ)のお寺であることでしょう。

天王寺一心寺の本堂の写真
一心寺 境内の様子
一心寺の基本情報
  • 名称:坂松山 一心寺
  • 住所:大阪府大阪市天王寺区逢阪2丁目8-69
  • 交通アクセス:大阪メトロ「四天王寺前夕陽ヶ丘」駅より徒歩12分、JR「天王寺」駅より徒歩15分
  • 宗派:浄土宗
  • 拝観時間:山門 5:00~18:00(お花や線香売場の販売時間は異なります)
  • 拝観料:なし
  • 駐車場:なし

「お骨仏」と聞いても、ピンと来られない方もいらっしゃるかもしれません。
お骨仏とは、遺骨で造立された仏様のことです。旧字でお骨佛とも表現されます。明治20年から始まるこのお骨仏のしきたりは、当時、施餓鬼法要を年中無休で行っていた一心寺へ納骨に訪れる方が増え、預けられた遺骨を丁重にお祀りするために、お骨仏が作られたことが始まりとされています。

現在、一心寺にお祀りされているお骨仏は、全部で8体です。戦前に造られたお骨仏様が6体ほど焼失しています。お骨仏は10年ごとに造られます。その10年の間に預けられた遺骨を粉骨にして鋳型で固めて阿弥陀如来像を造るのです。

また、見どころや魅力で言うと、一心寺の入り口にあたる山門はとても独創的です。こちらは1997年に建立された鉄とコンクリートからなる斬新な門です。

大阪天王寺の一心寺山門の写真
一心寺 山門の様子

一心寺の場所は、天王寺公園のすぐ近くです。一心寺へのお参りと天王寺公園とを一緒に訪れる方もいらっしゃいます。また、近くに四天王寺というお寺もあり、一心寺同様の人気の観光寺院です。


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一心寺への納骨について

一心寺には納骨に訪れる方も多くいらっしゃいます。10年ごとに造られるお骨仏には、最多で22万体の遺骨が使われています。つまり、一年間に2万体以上の遺骨が預けられている計算になります。
特に近年は、お墓じまいや無縁墓の整備、お墓の引っ越しなどに伴った改葬(かいそう)が増え、お墓に対する考え方も変化し、先祖供養を一心寺へお願いする方がどんどん増えていました。

天王寺の一心寺の納骨 骨壺イメージ

元々、一心寺には2通りの納骨方法がありました。
一つは、小骨の納骨です。こちらは、喉仏や分骨した遺骨などの小骨壺に納まる程度の納骨を言います。もう一つは、胴骨・全骨の納骨です。胴骨や全骨とは、喉仏以外の遺骨、もしくは一体全ての遺骨を指します。

令和2年まではその2通りの納骨を受け付けていたのですが、令和3年からは大きく制度が変わりました。

それが遺骨の受け入れ制限です。まず、胴骨や全骨の受け入れを全面的に受け入れないことになりました。つまり、遺骨1体分全てを納骨することが出来なくなりました。
そしてまた、小骨の受け入れにも条件が出来ました。改葬してきた遺骨は小骨であっても受け入れができなくなってしまいました。すなわち、改葬してきた遺骨はいっさい一心寺に預けることができないということです。なお、小骨とは、直径9センチ以下、高さが11センチ以下(蓋を含む)の小さな骨壺のことです。

関西地方では、一心寺の遺骨受入制限のお知らせは、令和2年の年始に新聞で大々的に報じられ、制限前に一心寺へ納骨をしようとする方が大幅に増えたようです。
一心寺では現在、改葬以外の小骨のみを受け入れられています。

遺骨の受け入れ制限についてもっと知りたい方はこちら

一心寺の宗旨宗派

あまり認知されていないようですが、一心寺は浄土宗に属しています。ご本尊は阿弥陀如来です。一心寺の宗派が認知されていない理由は恐らく「宗派を問わず遺骨を預かってくれるお寺」として有名だからだと思います。一心寺への納骨は、浄土宗以外でもどなたでも可能なのです。

一心寺が明治時代に行っていた施餓鬼法要は宗派を問わない庶民向けの法要でした。この事が現在の宗派にこだわらない納骨スタイルと繋がっているのではないでしょうか。
今でこそ、一心寺同様の宗派を問わない納骨できるお寺が増えてきましたが、昔は檀家制度が厳しく宗派の縛りが強かったです。一心寺は、宗派関係なく納骨できるお寺として、先駆け寺だったのです。

一心寺の納骨にかかる費用

続いては、納骨にかかる費用についてお伝えします。一心寺の納骨にかかる費用(1体あたり)は、2万円又は、3万円又は、5万円です。(令和4年4月から値上げしました。)

一心寺の納骨にかかる費用は、2万円又は、3万円又は、5万円です。

納骨冥加料とは、シンプルにお寺へ納める納骨代金の事です。先に説明したように、今は小骨の受け入れしか行っていないので、料金はすべて小骨の納骨冥加料を表しています。

上の「2万円又は3万円又は5万円」といった表示金額の違い、気になりませんか。なぜ表示している金額に差があるのでしょうか。

実は、どの金額を納骨冥加料として納めるのか、納骨をする側が選べるのです。お寺さんへのお布施を同じ感覚と言えるでしょうか。

つまり、お布施に決まった金額がないのと同じで、2万円・3万円・5万円のなかで施主さんのお気持ちで納骨冥加料を決めてください、ただし端数のない3つの金額から選んでください、という意味なのです。
なお、ここで表記した納骨冥加料は、1体(1霊)当たりの金額です。


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納骨時に準備するものと服装

納骨時に必要なものは、火葬証明書・戒名法名もしくは俗名・故人の死亡年月日・施主の住所・氏名・数珠・遺骨の入った骨箱(骨壺)です。

数珠は当日、本堂と納骨堂でお勤めを行う時に必要です。
一心寺での納骨時の服装は、喪服じゃなくて大丈夫です。 黒やグレーや紺などの地味な色の服装が好ましいです。

納骨時に必要なもの
(一心寺の場合)
  • 火葬証明書
  • 戒名法名もしくは俗名
  • 故人の死亡年月日
  • 施主の住所と氏名
  • 数珠
  • 遺骨の入った骨箱(骨壺)

一心寺の納骨は、事前予約が要りません。
当日出向き受付を済ませると、そのまま納骨していただけます。納骨にかかる時間はおよそ1時間です。繁忙時期や混雑すると時間が長くなる可能性があります。

一心寺のホームページでは、本堂と境内のライブカメラが見られるようになっていますので、こちらも利用されてみてもよいでしょう。

一心寺の納骨の受付場所

一心寺の納骨受付場所は、山門を抜けて、右側の奥の方にある念佛堂です。念佛堂に設置されている納骨申込書に必要事項を記入し受付に提出します。納骨申込書が置かれている側に書き方の見本も貼られているので安心です。

一心寺/納骨申込書見本

後に説明しますが、一心寺の永代供養の申込場所も、同じく念佛堂になります。念佛堂には人が集っていることが多く、境内に案内板もあるので、初めて一心寺に訪れる方もすぐに見つけることができます。

一心寺へ納骨した後、遺骨はどこへ行くのか

一心寺へ預けた遺骨は、最終的にはお骨仏の一部になられます。

ただ、お骨仏の造立は10年ごとなので、お骨仏が造られるまでの間、遺骨は境内の納骨堂に安置されます。

納骨堂は本堂の左手にあるお堂で、お参りもできます。また、納骨堂の隣には歴代のお骨仏が並ぶお骨仏堂があります。

一心寺の納骨堂の写真
一心寺/納骨堂

遺骨を預けた次の年の4月には、年次納骨供養大法要が行われます。前年に納骨された施主様の元に大法要の案内はがきが届くので、法要にも参加できます。この法要が終わると、お骨仏開眼まで法要の案内はありません。


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一心寺の永代供養について

ここまでは一心寺の納骨について説明してきました。次は、一心寺の永代供養(えいたいくよう)について説明していきます。

一心寺の永代供養は、別名、永代祀堂(えいたいしどう)と呼ばれています。

永代祀堂(永代供養)にかかる費用は 20万円~です。

永代祠堂は一心寺に遺骨を納めていても納めていなくても申込むことが出来ます。永代祠堂を申し込むと、33年間の一心寺で年忌法要ができます。

年忌が近づくと、お寺から案内はがきが施主の元へ届き、年忌当日ご自身の都合があえば法要に参加できますし、もし都合が悪くて参加できなくても、一心寺の僧侶が施主の代わりに回向されます。

永代祠堂は、納骨時に行われる合同供養とは違って個別供養になります。「個別供養をお願いしたい」「年忌供養を毎年行いたい」という方は、納骨とは別に永代祠堂(永代供養)を申し込まれることをおすすめします。
永代祠堂の申し込み場所も山門を入って右側にある念佛堂です。

納骨と永代供養の違いについて、詳しくはこちらをご覧ください。

一心寺への行き方とアクセス

一心寺へのおすすめの行き方・アクセス方法は、駅からの徒歩です。

最寄り駅は、大阪メトロ谷町線「四天王寺夕陽ヶ丘」駅です。
四天王寺前夕陽ヶ丘駅より徒歩12分なので、少し遠く感じるかもしれませんが、一心寺の周辺には大阪の観光名所がたくさんあるので、天王寺界隈の風情を楽しんで歩くと、お出かけ・散歩感覚でお参りできます。
車でお参りする場合、専用駐車場はないので近くのコインパーキングを利用します。

一心寺周辺の地図

一心寺の所在地は、大阪市天王寺区逢阪2丁目8-69 です。

【まとめ】一心寺の納骨と永代供養について

いかがでしたでしょうか?
一心寺の納骨と永代供養について解説してきました。

お骨仏や納骨でよく知られる一心寺ですが、現在は、改葬の遺骨の受け入れや全骨の遺骨の受け入れを行っていません。

「墓じまいして、一心寺に納骨したかったけど遅かった」という方もいらっしゃることでしょう。

もし、墓じまいやお墓の引っ越しの後、先祖代々の遺骨をどこかへ移したい、とお考えの方には、近くにある「四天王寺」をおすすめします。

四天王寺の納骨と永代供養についてはこちら

宗旨宗派を問わないお墓や永代供養はどんどん増えているので、大阪市内の永代供養を探してみてください。ご要望にあったお墓が見つけましょう。

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