全国の有名寺院にお墓や永代供養はあるの?ないの?を調査しています。今回の有名寺院は、京都市下京区にある東本願寺(ひがしほんがんじ)です。
東本願寺は「お東さん」と呼ばれる真宗大谷派の本山寺院として有名ですが、墓地はあるのか?永代供養はあるのか?といった、お墓に関することってあまり認知されていないですね。
実は、東本願寺には運営している納骨堂と墓地があります。加えて、永代経とよばれる故人の供養方法もあります。
その辺りの東本願寺のお墓や永代供養について詳しく、また、基本情報や見どころ、宗派や歴史なども分かりやすくまとめています。
このページは、京都でお墓や永代供養を探している、東本願寺に納骨したい、とお考えの方へ向けた内容です。
京都・東本願寺とは
東本願寺は、京都市下京区烏丸通にある真宗大谷派の本山寺院です。
実は、正式名称を真宗本廟(しんしゅうほんびょう)と呼びます。東本願寺という通称名は、同じ京都市内にある西本願寺の東側に位置していることから由来しています。
京都の東本願寺までへは、京都駅から歩いて訪れるアクセスがおすすめです。
たくさんの人が集まる主要駅の京都駅から東本願寺までは近く、徒歩7分ほどの距離です。東本願寺は京都タワーもすぐ側にあり、烏丸通りに面しています。交通の便の良さから、観光客がたくさん訪れる人気のお寺です。
京都・東本願寺にお墓はある?
京都の東本願寺に、霊園や墓地や納骨堂などといったお墓があるのかどうかを調べてみました。
結論として、東本願寺が運営しているお墓は2つあります。
京都市東山区の大谷祖廟(おおたにそびょう)は東本願寺が運営している納骨堂です。なお大谷祖廟は、浄土真宗を広めた親鸞の墓所だと言い伝えられています。
また大谷祖廟の南側に位置する広い墓地を、東大谷墓地(ひがしおおたにぼち)と呼び、こちらも東本願寺が管理している墓地になります。
ここで注意すべきなのは、大谷祖廟も、東大谷墓地も、本体の東本願寺から離れたところにある点です。車でおよそ15分の場所に位置しています。大谷祖廟と東大谷墓地の周辺には、八坂神社や高台寺や円山公園があります。
分骨の納骨だけだと、東本願寺に直接納めることができます。
近年お墓の種類は多種多様になってきています。一般的な墓石や納骨堂や樹木葬などと、一言で「お墓」と言っても色んなお墓の形が存在します。
東本願寺の場合、一般的な墓石を建てたいならば東大谷墓地、納骨堂がいいのならば大谷祖廟を利用されるのがよいでしょう。
ただし、どちらも宗派が定められています。真宗大谷派の方だけが使用できます。
大谷祖廟や東大谷墓地の資料請求や見学予約は、直接問い合わせるのがオススメです。
- 大谷祖廟:075-561-0777
- 東大谷墓地:075-561-4167
また、西本願寺(お西さん)のお墓と混同されやすいので、間違えないように気をつけください。
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京都・東本願寺に永代供養はある?
続いては、東本願寺に永代供養はあるのかどうかを調べてみました。
結論として、京都の東本願寺には「永代経」という供養方法はありますが、遺族の代わりにお墓を管理してくれるわけではありません。
今一度ここで確認しておきたいのが「永代供養」という言葉の定義です。
永代供養とは、様々な理由によってお墓参りにいけない遺族に代わって、お寺や霊園がずっと供養しつづけることです。
ただ世の中に出回っているイメージでは「お寺や霊園が跡継ぎのいない遺族の代わりに、お墓をずっと管理してくれること」が永代供養であるとなっています。この言い回しでも間違いではないのですが、本来は、お墓の管理を代わるのではなく、故人への供養を代わりにするという意味で使われていました。
今でもお寺によっては、跡継ぎのいないお墓の管理を代行せず、故人の供養を代わりにすることを「永代供養」と謳っているところがあります。そういったお寺の場合、故人の戒名・法名を記入した位牌や過去帳を祀って、永代供養を行います。
東本願寺で行われる永代経も、跡継ぎのいないお墓の管理を代わりにしてくれるわけではありません。東本願寺の永代経は、手続きが済ませたあと最初の読経が行われて、「法名記」とよばれる過去帳のようなものに故人の法名が記されます。その後、毎年、春秋のお彼岸でお勤めが行われる、といったご供養です。
つまり、お墓の管理はあくまで遺族や親族で行うことになります。ここは注目ポイントです。
その点も踏まえて、東本願寺の永代経を申し込みたい方は、直接お問合せすることをおすすめします。
- 東本願寺 本廟部 075-371-9210
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この先は、京都・東本願寺の見どころや歴史、宗派について紹介していきます。
京都・東本願寺の見どころと特徴
京都の東本願寺の見どころは、3つ挙げられます。御影堂(ごえいどう)、阿弥陀堂(あみだどう)、御影堂門(ごえいどうもん)です。
まずは、一つ目の見どころは、御影堂です。国の重要文化財に指定されています。
浄土真宗である宗祖・親鸞の御真影が安置されている場所を御影堂といいます。東本願寺の御影堂は、世界最大級の木造建築と言われています。御影堂の広さは、正面の間口が76m、側面が58m、堂内の畳は927枚と規格外のお堂です。建築面積は東大寺大仏殿を上回ります。
二つ目に紹介する阿弥陀堂も、正面52m、側面47mとかなり広めのお堂です。御影堂は和様の建築様式が道場形式であるのに対して、阿弥陀堂は禅宗様の仏堂形式で建てられています。阿弥陀堂のなかには、東本願寺のご本尊である阿弥陀如来が安置されています。また、親鸞が大切にしていた七高僧と呼ばれる7人の高僧の御影掲げられています。
そして最後は御影堂門です。こちらも御影堂や阿弥陀堂と同様、広くて大きく圧倒されます。正面21m、側面13m、高さ27mの木造建築の山門で、世界最大級の木造建築山門として知られています。御影堂門の堂内は通常、非公開です。
京都・東本願寺の歴史や伝説
東本願寺は、浄土真宗の宗祖である親鸞が亡くなった後、親鸞を慕う人々によって墳墓の地に御真影(お姿をそのまま写して作られた木像)を安置する廟堂が建てられたことが、東本願寺の前身である「本願寺」創建のきっかけです。1272年のことです。
その後、戦国時代末期から江戸時代初期にかけて、浄土真宗本願寺派と真宗大谷派に分裂しました。東本願寺は1602年に徳川家康から土地の寄進を受けて、教如上人により創建されました。
東本願寺の境内は、江戸時代に4度の火災に遭って建物は焼失しました。現在の建物は明治時代に再建され完成したものです。
京都・東本願寺の宗旨宗派
これまでに何度か触れてきましたが、東本願寺は真宗大谷派の本山寺院です。ちなみにですが、同じ京都市内にある西本願寺は浄土真宗本願寺派のお寺です。
東本願寺と西本願寺の教えに大きな違いはありません。ただ、念仏の唱え方が少し違います。「南無阿弥陀仏」を、東本願寺では「なむあみだぶつ」、西本願寺では「なもあみだぶつ」と唱えます。
【まとめ】東本願寺にお墓や永代供養はあるの?
いかがでしたでしょうか。
総括しますと、東本願寺は大谷祖廟と東大谷墓地という2つのお墓を管理しています。大谷祖廟は納骨堂、東大谷墓地は一般的な墓地です。両方のお墓は東本願寺の場所から少し離れてあります。なお、分骨した遺骨はお寺に直接納骨することができます。
また、お寺に永代経を依頼することによって、故人の供養をずっと続けることは可能ですが、跡継ぎのいなくなったお墓の管理はしてくれません。
東本願寺でお墓を持つときの注目ポイントは、浄土真宗の真宗大谷派の方しか使用できないといった点です。別の宗派の方は、ほかの墓地をお探しすることがよいでしょう。
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